当初は、発熱や味覚障害、嗅覚障害、急激な呼吸困難などが特徴であったのは有名。
オミクロン株になり、味覚障害や嗅覚障害の頻度は少なくなったようだ。
特にワクチン接種者では重症化率も低下し、
軽い咽頭痛や鼻汁、咳、痰などや無症状のことも多いのはよく体験します。
「発熱や味覚障害、嗅覚障害がないからコロナではない」とは考えてはいけないようです。治療においては、
①COVID-19としての病態や重症度の評価と、
②基礎疾患や合併症の病態や重症度の評価の両者が重要という。
特にオミクロン株が主流になってからは、
デルタ株以前のような新型コロナウイルス感染症そのもので重症化する症例は著減している。
その代わりに特に高齢者において二次性の誤嚥性肺炎と考えられる症例がしばしば見られる。
重症化リスクがない場合
○ 重症化リスク因子のない軽症~中等症Ⅰ例(SpO2 96%以上、肺炎像なし)では
原則として抗ウイルス薬は不要で対症療法を行うのが基本である。
ただし、例外も存在するようで
それが、ゾコーバとも言われている。
ガイドラインにも
○ゾコーバはこのような患者に対して
5症状(①倦怠感・疲労感、②体熱感・発熱、③鼻汁・鼻閉、④咽頭痛、⑤咳)を改善をするが
ガイドラインにも
○ゾコーバはこのような患者に対して
5症状(①倦怠感・疲労感、②体熱感・発熱、③鼻汁・鼻閉、④咽頭痛、⑤咳)を改善をするが
このためには発症後72時間以内に投与する必要がある。
重症化リスクがある場合
○重症化リスク因子のある中等症Ⅰまでの重症度の患者に対しては、
①パキロビッド、②ベクルリー(3日間投与)、③ラゲブリオによって重症化を抑制することができると言われる。
いずれも発症から目安として5日目以内に投与。
処方する際には、薬価や薬物相互作用、妊娠の有無などを勘案して投与の有無を判断するべき。
重症化リスクがある場合
○重症化リスク因子のある中等症Ⅰまでの重症度の患者に対しては、
①パキロビッド、②ベクルリー(3日間投与)、③ラゲブリオによって重症化を抑制することができると言われる。
いずれも発症から目安として5日目以内に投与。
○経口抗ウイルス薬の有効性を示した多くの研究は、
デルタ株などのオミクロン株以前の株による非ワクチン接種患者の重症化予防効果を示している。
オミクロン株以降でワクチン接種者に対してどのくらいの有効性があるのかは、現在研究が進められているところである。
ゾコーバの添付文書の中にはこのように記載されている。
投与時の注意
○ 12歳以上の小児および成人に投与する。
○ 症状発現から3日目(72時間)以内に投与した場合に
5症状(①倦怠感・疲労感、②体熱感・発熱、③鼻汁・鼻閉、④咽頭痛、⑤咳)の改善を促進した
たことから、これらの効果を目的に症状発現から72時間以内に投与する事となる。
○重症化リスク因子のある軽症例に対して重症化抑制効果を裏付けるデータは得られていない。
この事から、本効果を目的とする場合はパキロビッドパック、ラゲブリオ、ベクルリーの投与を優先させるべき。
○重症度の高い患者に対する有効性は確立していない。
○妊娠可能な女性に対しては、本剤投与中及び最終投与後2週間は適切な避妊を行うよう指導すること。
つまり、重症化しない開業医の選択肢は
ほぼ、ゾコーバのみとなるが、
指導は大変なところはあるだろう。