2026年04月17日

新型コロナふたたび

新型コロナふたたび。

この前まで外来で出ていたコロナですが、最近はめっきり見なくなっていました。
ところが、今朝のテレビでコロナの報道。
これに乗っかって、私なりに投稿いたします。





東京都内で新型コロナウイルスの新たな変異株「BA.3.2」
通称「セミ(蝉)」が確認されました。
確認自体は、本年の1月に確認されていましたが、
その後潜伏し現在では世界各国33国に拡大しています。
ヨーロッパの一部では一時的に週間検出率の約30%を
占めるまで勢いが増していました。

ただ日本での感染は
主流株は感染力が高いものの重症化しにくい「NB.1.8.1」(オミクロン株の亜系統)で、
「セミ(BA.3.2)」の検出は小規模の確認となっています。

ただ安心してばかりではいけないのは事実であり、
自覚症状の出現しないうちに、気づいたら拡大していたという事にならないようにしましょう。

ただこのセミ型というものは、従来のコロナのスパイク蛋白とは異なった形状のスパイク蛋白を持つために
従来用に作られたワクチンが効きにくいといった側面もあるようです。

それでも、ワクチンをしていなかった患者さんと比べれば
ワクチンを接種していない患者さんの方が、重症化予防には一定の効果はあると言われます。

しかしながら、もともとは数年前から存在していた株でありますので
抗ウィルス薬には有効であるとも言われています。


気を付けようにも、
なかなか難しいとなると
その症状はどうなんだ?となります。

なお、「セミ(BA.3.2)」の症状もこれまでと特に変わりません。
咳、発熱、倦怠感、頭痛、筋肉痛、喉の痛みなどが現れます。
インフルエンザと区別しにくいという点も変わらないため
気になる症状があれば検査で確認することが大切です。

国民の皆様が、基本的な標準的な予防策を行う事。
これが非常に大切になってきます。

posted by 院長 at 11:33| 感染症 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年01月04日

コロナと妊娠

「お母さんが妊娠中に何かに感染すると、
生まれてきた子どもに自閉症スペクトラム障害、認知遅延、
統合失調症や気分障害などの神経精神疾患のリスクが高くなる」
ということが知られていましたが、実は、これは新型コロナ感染症でも同様のようです。

アメリカ・ボストンのマサチューセッツ総合病院のグループからの新しい報告です。
産婦人科専門誌のObstetrics & Gynecologyに論文が掲載されました。



その結果、妊娠中に新型コロナ感染した群では生まれてきた子どもの16.3%に
神経精神的な異常が認められたのに対して、新型コロナ未感染群では9.7%でした。
感染経験群の子どもに見られた異常としては、言語発達の遅れ、
運動機能発達異常、自閉症スペクトラム障害や心理的発達障害がしばしば見られ、
その7割の子どもたちは複数の障害を有していました。

posted by 院長 at 22:35| 感染症 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年12月21日

新型コロナウィルスの症状と治療

新型コロナの症状・・特にオミクロン
当初は、発熱や味覚障害、嗅覚障害、急激な呼吸困難などが特徴であったのは有名。
オミクロン株になり、味覚障害や嗅覚障害の頻度は少なくなったようだ。

特にワクチン接種者では重症化率も低下し、
軽い咽頭痛や鼻汁、咳、痰などや無症状のことも多いのはよく体験します。
「発熱や味覚障害、嗅覚障害がないからコロナではない」とは考えてはいけないようです。


治療においては、
①COVID-19としての病態や重症度の評価と、
②基礎疾患や合併症の病態や重症度の評価の両者が重要という。

特にオミクロン株が主流になってからは、
デルタ株以前のような新型コロナウイルス感染症そのもので重症化する症例は著減している。
その代わりに特に高齢者において二次性の誤嚥性肺炎と考えられる症例がしばしば見られる。



重症化リスクがない場合
○ 重症化リスク因子のない軽症~中等症Ⅰ例(SpO2 96%以上、肺炎像なし)では
原則として抗ウイルス薬は不要で対症療法を行うのが基本である。
ただし、例外も存在するようで
それが、ゾコーバとも言われている。
 ガイドラインにも
○ゾコーバはこのような患者に対して
5症状(①倦怠感・疲労感、②体熱感・発熱、③鼻汁・鼻閉、④咽頭痛、⑤咳)を改善をするが
このためには発症後72時間以内に投与する必要がある。
処方する際には、薬価や薬物相互作用、妊娠の有無などを勘案して投与の有無を判断するべき。


重症化リスクがある場合
○重症化リスク因子のある中等症Ⅰまでの重症度の患者に対しては、
①パキロビッド、②ベクルリー(3日間投与)、③ラゲブリオによって重症化を抑制することができると言われる。
いずれも発症から目安として5日目以内に投与。


○経口抗ウイルス薬の有効性を示した多くの研究は、
デルタ株などのオミクロン株以前の株による非ワクチン接種患者の重症化予防効果を示している。

オミクロン株以降でワクチン接種者に対してどのくらいの有効性があるのかは、現在研究が進められているところである。


ゾコーバの添付文書の中にはこのように記載されている。
投与時の注意
○ 12歳以上の小児および成人に投与する。
○ 症状発現から3日目(72時間)以内に投与した場合に
5症状(①倦怠感・疲労感、②体熱感・発熱、③鼻汁・鼻閉、④咽頭痛、⑤咳)の改善を促進した
たことから、これらの効果を目的に症状発現から72時間以内に投与する事となる。
○重症化リスク因子のある軽症例に対して重症化抑制効果を裏付けるデータは得られていない。
この事から、本効果を目的とする場合はパキロビッドパック、ラゲブリオ、ベクルリーの投与を優先させるべき。
○重症度の高い患者に対する有効性は確立していない。
○妊娠可能な女性に対しては、本剤投与中及び最終投与後2週間は適切な避妊を行うよう指導すること。

つまり、重症化しない開業医の選択肢は
ほぼ、ゾコーバのみとなるが、
指導は大変なところはあるだろう。



posted by 院長 at 17:08 | TrackBack(0) | 感染症 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする