2026年01月04日

薬価改定

薬価改定について
昨今の改定では、「薬価を引き下げ、その財源を診療報酬本体(人件費や技術料)
の引き上げに回す」という構造が続いている。
日本の医療システムにどのような歪みを生んでいるのか?

1. 創薬力の低下と「ドラッグ・ロス」の深刻化
製薬会社にとって、日本は「新薬を出してもすぐに価格を下げられる市場」という認識が強くなっている。
• 投資の海外流出: 開発に数百億〜数千億円かかる新薬の投資回収が困難であり、
 外資系・内資系問わず、新薬開発の優先順位を日本から外国へシフト。
• ドラッグ・ロス: 海外で承認されているのに、
 日本では「そもそも申請すらされない」薬が増えている。
 かつては「ラグ」が問題でしたが、今は「ロス」が深刻である。
2. 医薬品の「安定供給」への打撃
薬価引き下げは、特許の切れた安価な薬(不採算品やジェネリック)
にもおよんでいる。
• 不採算による撤退: 製造コストが上昇する一方で薬価が下がり続けるため、 
メーカーは製造を維持できず供給停止になるケースが増えているのではないか?
• 医療現場の混乱: 現在、咳止めや解熱剤、抗菌薬などの不足が常態化しており、
医師が「処方したい薬があるのに手に入らない」
という本末転倒な事態が起きている。
3. 診療報酬「本体」への振替というジレンマ
 つまり、物価高騰に対応するための医療従事者の賃上げ原資を、
 薬価の削減分で賄おうとしている。
• 医療現場の維持 vs 治療手段の喪失:
病院の経営を支えるために、武器である「薬」の将来性を削っている状態。
医療機関の経営は改善しても、提供できる治療ができなくなる。
4. 日本市場の魅力喪失(市場の地盤沈下)
 日本の薬価制度には、市場拡大再算定(売れたら下げる)
 や毎年改定などの仕組みで、予見可能性が低い。
• グローバル企業からの敬遠: 「日本で一番に発売するメリットがない」
 と判断されることで、最新のゲノム医療や再生医療の導入が
 他国より数年単位で遅れるリスクが高まるのではないか?
 つまり、一言で言えば
「目先の医療経営を守るために、日本の医療の未来(創薬・供給インフラ)を切り崩している」のが現状ではないか?


 こういったことが周囲で多く起きている。




posted by 院長 at 22:50| 医療制度 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年12月25日

個人的感想

国民皆保険とは名ばかりだ。


まずは
薬価は下げすぎである。

昨晩、神経内科のDr.と話す機会があった。
神経内科でも、
私たち一般内科でも
また、心療内科であっても
各科それぞれ
重要な薬剤が出荷停止となっている。


どの科が厳しいというわけではない。
全ての科で影響が、出ている。
ほとんどが、
後発品まで出ている薬剤であるが、
それゆえに、長く使われてきた
評価の高い薬剤である。


出そうとする薬剤は
患者にとって
必要な薬剤である。

それがなぜ出せなくなるのか?
流通障害である。
あるいは、製造中止である。


薬価を低く落としすぎた為に
製薬会社は
作れば作るほど
赤字になってしまう。


それが、
患者の治療に必要と分かっていても
企業としては、赤字は避けたい。


すでに、
医療は
こう言った状況で
崩壊に次ぐ崩壊。


次年度の
診療報酬改定では
薬価はさらに下げられる。


これをやめさせなければ
日本の国民皆保険は
終焉を迎える。
posted by 院長 at 17:04| 医療制度 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年12月26日

マイナ保険証と急性疾患

新型コロナやインフルエンザなどの急性疾患での受診の際に おくすり手帳をを持参しないと 現在の処方がわからず困る事があります。 急性疾患で、 他の先生のところで なかなかよくならないからとか 別の症状が出たなどで 緊急避難的に受診される患者さんもいらっしゃいます。 そんな時に、 患者さんは マイナ保険証で処方もわかるはずとお思いですが、 この1ヶ月〜2ヶ月程度の処方薬は反映されてません。 その為、必ずお薬手帳は持っていてくださると助かります。 マイナ保険証 6つの嘘 - 北畑 淳也
マイナ保険証 6つの嘘 - 北畑 淳也
posted by 院長 at 20:20| 医療制度 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする